今回の夏季の合宿活動は、8月7日から8月12日まで愛知県名古屋市の「名古屋学生青年センター」で行われました。今までに比べると、人も増えて規模も拡大しました。日本側からは愛知県立大学、東京女子大学、および人間環境大学の学生が参加し、台湾側からは東海大学日本語言文化學系の学生のみでなく、教養科目「一年日語」を履修している学生も参加しました。ポスター発表後の集合写真
それぞれ様々な背景を持つメンバーたちとのコミュニケーションは、グループ活動への協力、時間の調整で、より多くの工夫が必要となりましたが、同時により多様で、豊富な経験も得られました。 合宿活動では、活動期間中のすべてのスケジュールやインタビューの詳細を各グループでメンバーが話し合い決める必要があります。合宿の始まる二ヶ月前から調査の事前準備があります。準備の段階ではTeamsなどのオンライン会議ソフトを通じて、日本と台湾の物理的な距離を克服し、さまざまな意見をオンライン会議で交換することができました。しかし、言語の壁を乗り越えるコミュニケーションは容易ではありませんでした。異なる言語の文献、メンバー間のコミュニケーション不足、会議中の通訳の適切さなど、いろいろな困難が次々と起こりましたが、互いに問題解決に努力し、先生も含めて一緒に相談することによって、状況が徐々によくなっていきました。事前準備の期間に直面した困難が一変して、実際に対面した合宿中の日本での活動は順調に進行しました。合宿の前にメンバーの間に多くの衝突や摩擦があったのは事実ですが、これらの困難は異なる文化を持つ学生たちが理解し合う基礎となり、この成果は台日社區交流活動の意義でもあります。初日「歓迎会」の写真
合宿の全体の流れは、活動のオリエンテーション、ポスター発表会、歓迎会、各グループのフィールドワーク、成果発表会、そして送別会です。
最初の日、各グループはポスター発表で簡単な言葉で事前調査の資料やテーマについて説明しました。今回の夏季活動では、「高齢化社会の企業」、「台湾と日本の高齢者の食習慣の違い」、「高齢者が生きる意味」、「老年学習」というそれぞれのテーマに取り組みました。初日の夜には、日本の学生たちが台湾の学生たちを歓迎するために「歓迎会」を開催し、互いが馴染むためにアイスブレイク活動が行われました。このような活動で、メンバーたちは非対面であるインターネットの交流活動から、合宿では対面で、お互いに気遣い合い、一緒に努力していく活動になることを理解しました。
各グループのフィールド調査の訪問先も様々でした。あるグループは地域の老人ホームや高齢者大学「鯱城学園」に足を運び、他のグループは高齢化先進地として注目される「設楽町」に赴きました。また、オンライン会議ソフトを通じて台湾の高齢者にインタビューするグループもありました。そして、活動の最後には愛知県立大学で公開成果発表会が行われました。発表会には、活動に参加した学生のほか、愛知県立大学の教員や元設楽町議会議員も出席しました。オンラインで成果発表会を公開し、対面、オンラインで参加者が同時に質問ができる形で行われました。この発表会は日本社会だけに向けられたものではなく、台日社區交流の精神である両国の文化と意見の交流フォーラムとして役割を果たしました。愛知県立大学での成果発表会
今回の夏季の合宿活動をまとめると、日本語初学者の学生が参加したことで、日本語学科の学生は活動内容を理解してもらうために、多くの時間をかけて、日本語を中国語に通訳したり、翻訳したりしました。この通訳・翻訳の過程は、日本の学生が台湾の文化や中国語に対して関心を持つきっかけになり、お互いを理解しようとする機会になりました。これこそが台日間の異文化交流を達成した瞬間だったとも言えるでしょう。活動最終日、名古屋学生青年活動センターの前での集合写真
編集者:日文系碩一張豈瑋、健運三宋祐菱、中文大四曾奕昕、國經三鄭惟仁